第57回 称名寺と金沢文庫

1267年、鎌倉時代の武将である北条実時は、現在の横浜市金沢区内の六浦荘金沢に別荘を建て、そこの持仏堂が称名寺となりました。1323年には仁王門にそびえる仁王像も完成するなど、次々と伽藍や庭園が整備されました。
近代にはいると称名寺の境内が国の史跡に指定されて、1987(昭和62)年には、
浄土庭園(極楽浄土)の保存整備事業が行われました。
緑の山に囲まれた阿字ヶ池と朱色の反橋と平橋をもつ庭園は、鎌倉時代のまま
美しく甦りました。
学問を好んでいた北条実時は、称名寺の建立後、自分の蔵書を保管するために武家の文庫である金沢文庫を設立しました。実時の亡き後も北条家が収集・管理を引き継ぎ、多くの学僧が利用しました。
鎌倉幕府の滅亡後は次々と資料が持ち出されましたが、1897(明治30)年、伊藤博文により再建されました。
その建物も関東大震災で倒壊してしまい、1930(昭和5)年に神奈川県が文化施設として復興させました。
1990(平成2)年に改装されて、鎌倉時代を中心とした歴史博物館として古書や絵画などの貴重な資料を公開しています。

北条実時が金沢文庫を称名寺から山を越えたところに建立したのは、火事による資料の焼失を防ぐためとも言われています。現在はトンネルで結ばれ、容易に往来が出来ます。

取材場所詳細

場   所:称名寺・金沢文庫
住   所:称名寺-横浜市金沢区金沢町212-1
       金沢文庫-横浜市金沢区金沢町142  ★ 地図

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