私のジェミニ君はここ数年、暑くなるとアイドリング回転数が下がりその都度修理に出していた のだが、戻ってきたころは既に涼しくなっているので完治したのかどうか謎のまま翌年を 迎えていた。しかしその間も病状は一層進行していたようである。
8月のある暑い日中、少し不安を感じながらキーを回した。「うにゅ・うにゅ」やや力が無い。 だが厳冬期の白河や千厩の朝の「う〜うにゆぅ・う〜うにゆぅ」と違い、この場合はスロットルを ちょっと開けてやると、とりあえずは掛かるはずなのだ。「うにゅ・うにゅ・うにゅう ぅ」だ、駄目だ。用事には電車で出かけ、帰宅後涼しくなってから掛けてみた。「ぶおーん・ぼっぼっ っぼっ・・・」問題なく始動するではないか。やはり暑さのせいなのだ。
9月4日、今日は気温が低い。回転が安定していたら今年もこのままのっちゃ おう。不安定だったら修理に持っていこう。「う〜うにゆぅ・う〜うにゆぅ〜ぅ・無音」う〜む。 そうだあの人を呼ぼう、「JAFさーん」（JAF、日本自動車連盟は私も何度もお世話に なっている心強いドライバーの見方である）
程なくサンダーバード2号のコンテナから出てきたような誇らしげにその機能をむき出しにした 救援車が到着した。あれで引っ張られるのだろうか？牽引は白河で経験済みだが今の横浜の自宅 付近は坂道発進あり、踏み切りありで人も車も多く不安である。
エンジンオイルと冷却液の点検を行いセルを回す。「こりゃバッテリーですね」 持ってきたOPTIMAのバッテリーをつなぎ再始動したところエンジンは掛かったのだった。 「ジェネレーターの電圧は正常なのにバッテリーのところで測定すると低いですねぇ。 とりあえずバッテリーを載せ換え修理工場へ行きましょう」そうこうしているうちに アイドリング回転数が下がってきた。やはりバッテリーの問題だけではないようだ。 「伴走していきますからなにかあったら左に寄せて止まって下さい」
無事イスズ総合サービスセンターに到着。ここでJAFとお別れし（ここまでの作業は会員なので無料） イスズの担当者にここ数年の状況を説明して、「2、3週間かかってもいいから 直してやって下さい」とお願いしたのだった。
9月18日、ジェミニ君退院の日である。だが完治したわけでは無い。
今回の修理依頼内容は2つだった。一つはバッテリーが上がっていたこと。もう一つは 暑い日のアイドリング回転数の低下である。バッテリーは前回交換後2年7ヶ月経過なの だが充電しても回復しないとのことで交換してもらった。その上ボルテージレギュレーター 交換等の充電系統の点検をしてテストしたところ、アイドリングは低いものの停止にはい たらず問題なしとのことなので、それを信じ引き取りに行った。
久しぶりに見るジェミニ君は奇麗に洗車され、大型トラックだらけの修理工場の中でみるとまるで おもちゃの自動車のよう。「かわいいやつだ」 既にエンジンは始動しており、運転席に乗り込んで電圧計をみると 針は12Vを越えている。「そういえばここ数ヶ月12V以上にはならなかったなぁ」 私は心配性のようでおおらかな男である。回転数は依然低めであったが「これからは涼しく なるかのでこの件はまた来年調べましょう」ということで（実は前日電話で話しがついていた） 試運転のため東京方面に向かったのだった。
今回の修理代は部品代20,360円、工賃11,500円で合計31,860円でした。