クリエイティブコモンズライセンスとは

色々な商用音源を配信しているサイトを閲覧していると、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスという言葉を頻繁に見かけます。あまり著作権などに詳しくない人では見逃してしまうかも知れませんが、実は商用音源として利用できるBGM用の音源などを配信するインターネットのサイトが増えてきたのにはクリエイティブ・コモンズという国際的非営利団体の活動が大きく影響しています。
クリエイティブ・コモンズはインターネット時代に適した新しい著作権ルールが普及していくことを目指して活動している団体で、サイト上ではC.C.などと略語で表記されることもあります。
基本的に著作物は著作権によって著作者の権利が守られる仕組みになっていますので、著作権のある音楽や映像を他者が勝手に使用して二次著作物を作成したりすることは出来ません。しかし、インターネットを通じて音楽や映像をダウンロードできるというシステムが一般的になり、自分の作成するホームページや動画などにインターネットで配信されている音源や映像を活用するケースが増えてきました。そのため違法配信サイトなどの問題が持ち上がるようになってきたのです。
そこで、ある程度の制約を設けた上で著作者がインターネットで自分の作品を公表することが出来るようにクリエイティブ・コモンズではライセンスを設けて著作者の権利を守ると同時に作品の共有を促進していく活動を行っています。クリエイティブ・コモンズ・ライセンスは著作権の全ての権利を主張するのではなく、その一部の権利を解放して残りの権利のみ主張するというライセンス内容になっています。
例えば作品のクレジットを表示していれば商用音源として利用しても構わない、商用音源などの営利目的では使用できない、作品の改変を禁止するなどの条件をつけて、その他の利用に関してはダウンロードを行った人が作品を自由に利用して良いというライセンスが各作品につけられるのです。商用音源利用が可能となっている楽曲を配信しているサイトではクリエイティブ・コモンズ・ライセンスを採用しているケースが非常に多く、それぞれのサイトや作品によってライセンスの条件が違います。楽曲の購入者はライセンス条件の違いに十分注意して、音源を利用しなくてはなりません。