翁さんの東京炸醤麺情報

2002/08/31更新

翁さんが訪ねた店の紹介その3です。



日暮里・馬賊 (2002/06/22投稿 2002/07/07修正)

ジミーさんが2000年8月に報告された日暮里駅前(と浅草雷門)の「中国手打拉麺 馬賊」に行ってきました。行くきっかけは次の通りです。

まず香港大王のGiGiさんから香港の北方系「飽餃店」の炸醤麺の麺は、馬賊の手打ち麺そっくりだと教えて頂いたことにあります。

その後、渋谷の「北の食房・胡同」で北方でも「拉麺」(特に細くするもの)にはかんすいをちょっと使う、東京なら馬賊がそういうタイプの麺だと教えてもらいました(私が馬賊の名前を出したわけではないんです。それほど中国の人々の間でも有名な店ということでしょう)。

コリアうめーや!!のK.F.C.さんが韓国式チャジャンミョンの麺は長崎ちゃんぽんの麺のようだと評されたことから、韓国・山東式の生成りの麺はもしかしてかんすいを使っているのでは思い始めたこともあります。半生チャジャンミョンにかんすいが使われていたとのぴろさんの報告も気になっていました。

前置きが長くなりましたが、「馬賊」の日暮里浅草をはしごしてきました。両店とも壁には「中国の拉麺は山東省済南がふるさと」的な書が掲げられており、この店の経営者(創業者かも)が山東系であることを示唆しています。その一方で、日暮里店で注文を取りに来た男性は、アルバイトの女の子と韓国語で話していました。壁には「韓国風冷麺」「韓国風チャンポン」といったメニューも。厨房の人々はほぼ日本人と見ました(浅草店はすべて日本人でしょう)。

麺ですが、白い固まりを板に打ち付けた後、かんすいとおぼしき液体をに刷毛で薄く塗り、それから麺をのばし始めていました。その段階では白い色ですが、大鍋で茹でられ、揚げられるとやや黄身がかった色になっていました。チャイナタワーなどで見てきた生成りの麺です。のどにつかえそうなぐらい非常にコシがあります。ジャージャン麺の炸醤は真っ黒でどろどろしており、具は角切りの豚肉のほか形が見えないぐらいよく炒められたタマネギでした。黄色いたくわんも出てきました(浅草店には炸醤麺はなく、手打ち麺で作られた冷やし中華を食べました)。

店が混み混みだったこともあり、今回は具体的な確認ができなかったため、山東省と韓国の関係やかんすいについては今後さらに研究を深めていきたいと思います。


(黄)白金・上海点心のんほお (2002/06/28投稿 2002/07/07修正)

店の全景です。四の橋白金商店街のメインストリートからちょこっと入ったところにあります。

「日替わり」の炸醤麺。「日替わり」とは言っても「暑くなったので毎日やります」とのこと。お客さんの9割は炸醤麺を頼んでました。スープ、野菜の小皿、杏仁豆腐、ココナッツ団子がついて650円はお得です(昼時だけかも)。

炸醤は赤っぽい茶色、にんじんのみじん切りが入っているそうです。肉は豚挽ですね。麺は陽春麺などにも使われる黄色い極細麺。添えられたきゅうりの細切りは2〜3ミリ幅で麺と同じぐらい細いです。味は甘めですが、ごま油の香りがほんのりとして、きゅうりと麺の細さゆえか、のどごしが良く、けっこうさっぱり目です。こういう感じが、上海の炸醤麺なんだそうです(ただし上海ではきゅうりは添えないとのこと)。

上海の味、普通の日本人にはぴたっと来ます(かく言う私もすでに何度も食べてしまった)。

〒108-0072 港区白金1-25-2 和田ビル1階
電話 03-5791-2273
お店のホームページはこちらです。

(追記1)別の日の昼時にはスープのほか、シュウマイ、ザーサイ、杏仁豆腐が付いてきました。
(追記2)夜や土日の営業がなくなってました。当面、月、火、木、金の昼時だけ営業するそうです(秋には夜などの営業も復活する予定)。池袋餃子スタジアムの仕事が忙しくなったからだそうです(2002/08/01投稿)。


神田・味坊 (2002/07/07掲載)

タムタムのアメリカ中華料理情報の投稿コーナーで特注で東北菜が食べられる店として教えてもらいました。黒竜江省チチハル出身の梁さんの店です。場所は神田駅から秋葉原駅寄りのガード下にあります(このあたりです)。偶然、そばを通る用があったので、立ち寄ってみました。ふだんは黄色い中華めんしか置いていないそうですが、事前に予約すれば一人2000円からのお任せコースの中で白い麺も出してくれるとのこと(この日は水餃子などを食べました)。

で、一人当たり2000円のコースを予約した上でまた訪れました。干豆腐の炒め物とか、羊肉の炒め物とか、羊肉の水餃とか、どれも素朴だが骨太のおいしさです。最後に炸醤麺が出てきました。

白い手打ちの切麺と炸醤、それに菜碼児としてきゅうりの細切りがそれぞれ別のお皿で登場しました。

白い麺の拡大図です。温かいです。縮れ具合がわかるでしょうか。

炸醤です。けっこう赤っぽい茶色です。肉は挽肉ではなく、小角切りです。たまねぎのみじん切りも入っています。

炸醤を麺にかけていただきます。炸醤は甘みもありますが、けっこうぴり辛です。麺はしこしこコシがあります。これはいける。おすすめです。一度おためし下さい。

あじぼう
千代田区鍛冶町2-11-20 電話 03-5296-3386

(追記)お店の写真はこちらです。(2002/08/31)


ここまで読んで下さり、どうもありがとうございました。サイトの一角をお貸し下さっている家主荒川さんにも感謝します。(翁)

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geminizz@hamakko.or.jp

荒川文治(あらかわ ふみはる)
神奈川県横浜市

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